2021年度売上高集計の分析と2022年度需要予測

売上高集計の分析

2021年度売上高集計の分析 (期間: 2021年4月~2022年3月)

※2021年度の改装売上高集計は建築改装関連の一種正会員4社、二種正会員4社、一種準会員7社、計15社の地域別・商品別・用途別売上高を集計し分析したものです。

※【地区区分】(北海道):北海道、(東北):青森・秋田・岩手・宮城・福島・山形、(北関東):栃木・茨城・群馬、(関東):東京・千葉・埼玉・神奈川・山梨、(北信越):長野・新潟・富山・石川・福井、(中部):静岡・愛知・岐阜・三重、(関西):大阪・滋賀・奈良・京都・和歌山・兵庫、(中国):岡山・鳥取・島根・広島・山口、(四国):愛媛・高知・香川・徳島、(九州):福岡・大分・佐賀・長崎・熊本・宮崎・鹿児島・沖縄

改装売上高推移

2021年度の改装売上高は1,011億円(前年比109%)となり、コロナ禍の影響に落ち込んだ前年から回復し2期ぶりに1,000億円台に回復致しました。
地区別売上では全ての地区で前年を上回り、北海道、東北、北関東、中部、中国、九州においては2019年度を上回っており、改装売上全体の底上げにつながった。

全国売上高推移 地域別売上高推移
 北海道東北北関東関東北信越中部関西中国四国九州
2019年度通期30.5 51.0 36.1 451.0 48.9 71.7 194.5 43.9 20.0 98.0
2020年度通期32.0 50.9 32.6 402.9 39.7 70.7 149.6 40.4 18.3 94.1
2021年度通期32.3 54.0 38.5 422.5 48.8 79.1 171.7 44.1 19.1 101.3
地区別売上高構成比 改装の主要商品売上高推移
 2019年度通期2020年度通期2021年度通期
手すり37.2 28.8 24.2
外装35.8 24.7 14.0
ドア248.9 234.5 296.6
494.3 439.4 463.3

改装の主要商品別売上高推移

改装全体に占める割合の高い窓やドアについては補助事業の活用もあり、コロナ禍の影響を受けた前年から大きく伸ばしており、全体需要の拡大に影響している。
一方、手すり・外装については減少傾向が続いている。

改装の用途別売上高推移
 2019年度通期2020年度通期2021年度通期
庁舎61.457.948.6
病院60.849.296.2
一般ビル339.6322.9270.3
住居ビル414.1333.5410.3
学校169.7167.7186.1

用途別改装売上高推移

2021年度は病院、住居ビル、学校が前年を上回り、特に住居ビルにおいてはコロナ禍の影響により工事延期となった昨年の反動で前期比123%となった。
病院は前期比196%、学校は前年比111%となりコロナ対策等の発注が起因したと考えられる。
一般ビル、庁舎は減少傾向が続いている。

需要予測

一般社団法人建築開口部協会 需要予測

(単位:億円)

年度
商品2017
実績
2018
実績
2019
実績
2020
実績
2021
実績
2022
予測
2024
予測
2027
予測
2031
予測
ST→AL4531841111
AL→AL463474489420457465484514556
浴戸322222211
小計470481494439463468487516558
外装パネル81011171110121213
GCW9725733756
その他40.20100111
小計2117.236251413201820
ドア玄関87769177115117118129146
玄関(本体のみ)10107544455
PS等111015141819202124
軽量ドア454653455759626877
重量ドア87918394103106113123138
小計240233249234297305317346390
手すり協会推奨タイプ228633102020
一般タイプ212529232125303030
小計232737292428405050
メンテナンス212625232324252629
面格子343424444
内装465062506061646873
フロント142139139127128131133137143
合計9669771,0459311,0111,0341,0901,1651,267

サッシ

2021年度は管理組合で止まっていた発注が始まり、売上が伸びたと予測される。
2022年度以降は、国土交通省の民間分譲マンションのストック戸数資料より、築50年未満のストックは年間約102%から103%程度の増加が見込まれているので、同率で推移すると予測される。
公営住宅も期待できるが、学校改修、病院、一般ビルは横ばいと予測されるので年間102%程度で伸びていくと予測される。

外装

2020年度はコロナ禍の影響で大きく受注が減少し2021年度の売上としては大きく落ち込んだ。
国土交通省資料より建設業者のリフォームの受注高が減少しており、建築資材の高騰と物資の供給不安のため今後のオフィスビル改修が減少あるいは現状維持にて推移していくものと考えられる。
また、働き方の変化で空室率が多くなり改修計画が先送りされている傾向があるが2024年度は2025年開催の大阪万博需要が期待される。

玄関ドア

玄関ドアについては、新型コロナによる発注控えの影響が回復傾向にある。
補助事業により2022年度は需要の増加が見込まれるが、補助事業終了後の反動減で一時的に需要が下がると予想される。
国土交通省の統計資料によると、民間分譲は10年後には築30年から40年の対象ストック数は現状の135%となっており平均すると年102%から103%で推移するものと予測される。
公共住宅については今後発注が見込まれると予測される。
軽量及び重量については、事務所等の改修が横ばいで推移すると予測される。

手すり

2021年度も新型コロナウィルスの影響で減少した。民間に関しては徐々に回復しているが官庁に動きがないため、2022年度合計は、多少増加するものと予測される。
2024年度には公共住宅の発注量が増加すると予測され、その他民間ストック市場の伸びと合わせ増加する見込み。

メンテナンス

2021年度は、換気装置を含むメンテナンスなどの継続により前年同値であった。
2022年度も網戸設置工事及び部品交換や小修繕が中心で同傾向と予測される。
住居ストックは年間102%から103%アップと推定されるが、その他の用途は伸び率が低いため102%で推移すると予測される。

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